人工関節センター

再生医療(PRP・APS療法)のご案内

~再生医療とは~

“「細胞の力」を使って失った機能を取り戻す医療“


トカゲほどではありませんが、人間にももともと「再生する力」があります。
ケガや病気、あるいは加齢に伴い失ってしまった機能を、薬で治療するのではなく、人のからだの「再生する力」を利用して、修復を目指す医療のことです。

PRP療法(多血小板血漿)

“「組織修復」を促す”

慢性的な筋・腱付着部の炎症に対する新しい治療選択肢です。
スポーツなど繰り返しの負荷により、からだのあちこちを痛めることがあります。
プレーの継続により、損傷した組織の自己修復が追いつかない場合、ダメージが回復せず蓄積し、痛みが発生し、機能不全に陥ります。
このような慢性的な痛みの部位に、自身の血液より作成したPRPを注入し組織修復を促します。
身体への負担が少なく、早期復帰が可能であり、ドーピングの対象外 (WADA=国際アンチドーピング機構)として扱われていますので、アスリートも安心して治療を受けることができます。
ニューヨークヤンキースの田中将大投手や、エンジェルスの大谷翔平投野手が投与されて手術を回避したと報道され一躍脚光を浴びたのも、このPRP療法になります。

-PRP療法の適応-
〇テニス肘、ゴルフ肘(肘外側・内側上顆炎)
〇ジャンパーズニー(膝蓋腱炎)
〇アキレス腱炎、足底腱膜炎
〇肉離れ、筋断裂、靭帯損傷など

腱や靭帯の慢性化した痛みの治療やケガ、外傷の治療期間短縮が可能。

※なお、当院では変形性膝関節症に対する、PRPの関節注射は行っておりません。


APS療法(自己タンパク質溶液)

ひざ関節に特化した、次世代のPRP治療

APSは、患者様自身の血液から作成したPRP(多血小板血漿)から、抗炎症性サイトカインとよばれる炎症を抑える良いタンパク質と関節の健康に関わる成分(成長因子)を高濃度に取り出したものです。
APSはPRPから精製されるため、
次世代のPRPとも呼ばれています。
現状、対象疾患は
変形性ひざ関節症であるため、膝関節内に注入することにより、関節内に炎症を引き起こすタンパク質の活動を阻害することで、炎症を抑え、痛みを軽減するというメカニズムが注目されています。

■ひざ関節の痛みと炎症

ひざ関節症の関節内では、軟骨の破壊成分を作り出す炎症性サイトカイン(TNFα、IL-1)という悪いタンパク質の働きが活発化し、軟骨の破壊成分(MMP)の生産を促進します。
悪いタンパク質は、炎症を悪化させ関節の痛みを増加させ、放置してしまうと軟骨の破壊が進み、最終的にはひざ関節機能が失われ、軟骨全体の変性が進んでしまいます。

■これまでの変形性ひざ関節症の治療

従来の治療法は、軽度であれば痛み止めやヒアルロン酸注射など保存療法を行い、症状が進行して骨の変形が起こってしまった場合は、人工関節の手術を中心に手術療法をおこなってきました。

保存治療などで痛みが改善しない方、様々な事情で手術療法は避けたいと考える方、保存療法と手術療法の間を取り持つ、中間的位置づけとして患者様に有効な治療法となります。

治療の流れ

■初回診察

まずは、整形外科の外来受診をしていただき、診察以外に必要に応じてレントゲン・MRI検査などを行います。
治療適応の場合、PRP・APS治療について説明をおこない、治療日を決定します。
効果、安全性など疑問をお持ちの方は、ご遠慮なくお聞きください。


■治療当日

①採血(処置室)
  看護師が血液を採血します。

  〇関節外の、筋、腱、靭帯への投与:PRP治療   
              採血量 26ml~56ml
  〇関節内への投与:APS治療
              採血量 55ml~56ml

②分離・抽出(検査室) 
  採取した血液からキットを用いて、遠心分離機にかけAPS/PRPを抽出します。
  およそ30分程度で加工が終了します。

  1.専用キットの容器に、血液を装填します。

  2.遠心分離機にかけ、成分を抽出します。

  3.分離された成分を抽出します。
   APS療法の場合は、更にひざ関節に特化した成分を抽出する
   ため、抽出に必要な溶液の注入と遠心分離の工程があります。

③注入
  主治医が治療部位に、抽出したPRP/APSを注射します。

  ※治療当日の①~③の工程にかかる所要時間は、
   およそ1時間程度
です。
   入院の必要はなく、日帰りで帰宅することができます。

■治療後の定期診察

治療後の経過観察のため、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、
1年後に整形外科担当医師の外来診察を受けて頂きます。

当院では、ZIMMER BIOMET製
GPS®III STD JPキットとAPSキットを使用しています。

治療前後の注意事項

・非ステロイド性抗炎症性薬は1週間前、ステロイドは治療2~3週間前から中止が推奨されています。

・治療24時間前から水分を多めに摂取してください。

・個人差はありますが、採血部位・治療部位に皮下出血が起こる場合があります。
 注射による腫れ・痛み・熱感・内出血など生じる恐れもありますが、一時的なものです。
 症状が強く出た場合は当院へご相談ください。
 腫れや熱感を早く改善するためには、クーリング(冷やすこと)をお勧めいたします

・投与後は14日間ほどは、活動レベルを最小限にしていただき、治療前より活発にしないことが
 
奨められています。

費用

PRP療法 2箇所 120,000円 (税抜)
1箇所 100,000円 (税抜)
APS療法 片膝 300,000円 (税抜)

よくあるご質問


副作用はありませんか?
ご自身の体に流れている血液を採血し、本来傷を治す働きのある血小板などの成分を抽出・加工して少量注入するだけなので、重い副作用は報告されていません。
一般的な注入治療と同じく、痛み、赤み、腫れ、灼熱感、皮下出血などの副作用がありますが、多くは一時的で3日程度で改善傾向が見られます。症状の強い場合は、医師にご相談ください。
日常生活の制限はありますか?
注入部位や疾患によって異なりますが、治療当日のマッサージや激しい運動や飲酒など、治療部位へ刺激が加わるようなことは控えてください。
効果はどのくらいで現れますか?
治療効果は、個人差がありますが、治療後1週間ほどで効果が現れます。
APS治療の場合、最新の海外治験結果は1回投与後、最大で2年持続する効果が報告されています。
完治は可能ですか?
通常であれば、痛みはかなり良くなります。
ただ、強く変形した部位等についてはPRP/APS療法では治せません。
そのような場合は、人工関節等の手術に頼る必要もあることをご理解ください。
高齢ですが、治療を受けることができますか?
受けることができます。
からだに負担の少ない治療なので、高齢の方でも治療を受けることができます。
ただし、ひざ関節の破壊が進んでいるような重度の方は、年齢に関わりなく手術が適している場合もあるので、医師とよく相談することが大切です。
採血・注射以外に、切開することはありますか?
ありません。
本治療は、ご自身の血液から抽出したPRP/APSを対象の部位に注入します。
その為、どの部位に関しても切開は不要です。
入院も不要で、日帰りで治療を受けることができます。患者様の身体的負担は、採血ならびに注射(ヒアルロン酸注射を受ける時などと同様)の治療だけです。
なぜ自由診療なのですか?
現在、米国で有効性を確認する大規模調査(治験)が始まっています。
安全性は確立された治療法ですが、有効性はまだ検証段階のため健康保険が使えず自由診療(自費診療)となります。しかしながらいま現在、辛い痛みを抱えて、なんとかしたいと考えている患者さんに治療選択肢をご提供するべく、当院ではこの治療をおこなっております。
人工膝関節置換術の手術適応だといわれました。
手術前にAPS療法をチャレンジすることは可能でしょうか?
PRP/APS療法ともに、自由診療であり、手術適応だからといって受けることができない治療ではありません。
患者様のご希望と主治医のご判断が合致すれば、投与は可能です。
しかし、PRP/APS療法において、必ずしも効果がある治療法ではございません。
APS療法においては、国内の事例でも、約2~3割の患者様が満足をしていないといった結果もあります。
患者様に現在の症状と治療に対する効果を十分にご理解いただいた上、手術ができない方、手術に踏み切れない方にとって、保存的治療と手術的治療を繋ぐ新しい治療法ですので、主治医としっかりご相談ください。

APS療法を検討されている方へ、ご理解いただきたいポイント
■ APS療法は疼痛改善のための新たな治療法です。
  すり減った軟骨は、再生しません変形した骨が、元に戻るわけではありません

■ 手術を必ず避けられるわけではありません。

■ APS療法が適している患者様の中でも効果は、7~8割です。

■ まずは、ご自身が対象であるのか主治医にご相談ください。

受診について

まずは、整形外科を
ご受診ください。

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